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国内物価と輸入物価の乖離

このエントリは、bewaadさんの所の以下のコメントに始まるひろさんと銅鑼衣紋さんのやりとりへのコメントです。

物価変動を考慮する時にエネルギー価格を除去するのが妥当なのか、少し疑問に思っています。
たしかに気候の変動で価格が上下することがあるので、その観点から見れば妥当だと思います。が、昨今言われているように(正しいかどうかはわかりませんが)需給の締りや、投機(これは別?)によりエネルギー価格が上昇した時には、考慮に入れるべきだと思うのですが、いかがでしょうか?

内閣府の発表しているGDPデフレータを見てください。 これは国内総生産の物価変動を示す指標ですが、同じ表の中に輸入物価デフレータも出ています。

上で示したリンクはCSV形式なので、Excelが使えない環境の人のためにHTMLに変換した表も置いておきます。

で、この国内総生産デフレータと、輸入デフレータの値をとりだしてグラフにプロットしてみるとこうなります(クリックで大きい表に)。

GDP deflator graph

赤い線がGDPデフレータ、緑の線が輸入物価デフレータです。最近の輸入物価は原油価格上昇を反映して何と年率13%というかなりの高インフレとなっていますが、国内物価がそれにつられて(転嫁されて)上昇しはじめているようには見えません。

これは昨年12月までの状態で、今年になって国内物価も上昇しはじめた可能性もありますが、それにしてもいきなり金融を引締める必要があったとは思えませんね。

(追記)なおCPIについてはハリ・セルダンになりたくて - ここ8年間の消費者物価指数についてにグラフが掲出されております。

(4/5追記)銅鑼衣紋さんの助言に従い、X-12 ARIMAをつかって国内デフレータの方は季節調整したものに変えました(オプション指定なし)。輸入デフレータの方はそのままです。

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2006年03月24日 経済統計 トラックバック:0 コメント:4

もやしもん・日本酒の長期熟成

石川雅之「もやしもん」は最近私が気にいっている漫画のひとつですが、先週掲載の欄外にこんな話が書いてありました。

大人の事情
室町時代には既に行われていた酒の長期熟成が廃れたのは明治時代の酒税「造石税」が大きな要因の一つ。これは売る売らないに関係なく酒を造った時点で課税される税で、しかもとても重税だった(今の15~20倍)。そんなモン払ってまで熟成なんてやってる余裕はねェってなるのも当然で、みんなすぐ売っちゃったのです。昭和29年までこの造石税は続きました。しかしその後も復活とはいかず、昭和の「特別制度」(級別制度の誤植?)ってのがまたクセモノで「特級酒」「一級酒」に自動分けになるのです。

税が市場をゆがめる典型例ですなあ。 で、この後の文章は途中で切れて意味不明になっているので、作者石川雅之氏の日記の補足から引用します。

「特級酒」「一級酒」として位置づけした酒も
年を越した瞬間に無条件に「二級酒」になってしまうのです
理不尽でも何でも そういう制度だったんです
だから日本酒の長期熟成なんかバカバカしくて誰もやらない・・ってことなんです

この点に関しては最近はマシになり長期熟成のお酒も出ているようですが、酒に関してはまだまだ規制が多い。

そもそも基本的にどんな酒類も勝手に造って売ることはできません。口に入れるものだし変なものを飲まされてはかなわないというのはわかりますが、それにしても規制がきつすぎ。例えば焼酎ですが、1940年の酒税法制定以降、初めて焼酎製造の新規参入が認められるなどというのはいったいどこの社会主義国の話かと思ってしまいます。しかも散人先生も言っているとおり、こんな条件では全然緩和されたとは言えません。

さらに、その規制が安全な飲み物を提供するためとかアル中を減らすためというならともかく、過当競争を防止するためってのはいったい…。需給調整をするのは政府の役割ではなく市場の役割だと思うのですが。

私は日本の不況は生産性の向上では解決できないと思っていますが、しかし生産性の向上そのものは当然必要でありいつでもやるべきことだと思っています。 構造改革をとなえる人達は支出を削るとか、公共投資を減らせとかには熱心なのに、こういう真の規制の部分には無関心なのはどうしてなのでしょうか。

2006年03月21日 漫画 トラックバック:0 コメント:2

マネタリーベースとマネーサプライ

皆が反対したにもかかわらず結局量的緩和解除されました。 一応、CPIで0~2%というターゲットモドキが出てきましたが、これを「上限2%に至るまで引締めしない」と解釈する向きがあるようです。しかし、だとすると「とりあえず10兆円ぐらいまで超過準備を下げる」(マネタリーベース20兆円減!)と言っていた話と矛盾するのではないかと思うのですがどうなんでしょうか。それとも超過準備なんか減らしても引締めにはならないとでも?

さて、今日はgnuplotの使い方を覚えたので、その練習用にマネタリーベースとマネーサプライのグラフを作ってみました。以下がその出力結果です。

データは日銀のサイトから。どれも単位は兆円で、季節調整済の値です。スムージングなどは一切しておりません。マネタリーベースは左目盛、M2+CDと広義流動性は右目盛です。マネーサプライは、途中98-99年あたりから外国銀行の国内支店を含むように変わっており、それぞれが別の色(緑と青)で示されています。

あくまでもgnuplotの練習用であり、この結果が正しいのかどうか、グラフ自体に意味があるかどうかも定かではありません(私は統計の専門家ではありません)が、これを見て以下のような感想をもちました。

  • バブル前と比べると、バブル崩壊後のマネタリーベス、マネーサプライはかなり上昇率が鈍くなっている。しかしそれでも増えてはいる。
  • マネタリーベースの増加ペースは、2001年~2003年春まではかなり急峻だけれども、最近はまた鈍化している。
  • M2+CDは、マネタリーベースの増加ペースにはあまり反応していない。
  • 一方広義流動性は不思議な反応を示している。2000年8月のゼロ金利解除の少し後、2001年初頭あたりから増加ペースが鈍化し、2003年春にはがくっと下がるが、数ヶ月で回復し、以降は比較的順調に伸びている。
  • 広義流動性はこのところちょっと下向き。これは一時的な傾向?
量的緩和解除の結果、今後このグラフがどうなっていくかが楽しみ気がかりです。

2006年03月10日 金融政策 トラックバック:0 コメント:0

猟奇的な緩和解除

日銀の量的緩和解除ですが、どうも本気のようですね。 まあデフレにもかかわらず引締めをやってうまくいくこともあるかもしれませんが、私は現在の状況でそんな危険を冒す理由がわかりません。

日銀は「GDPデフレータは金融政策の指標には適していない、CPIを重視する」と言っていますが、これはCPIの方が速報性があるからであって、「GDPデフレータは下方バイアスがあるが、CPIには上方バイアスがない」ということではないでしょう。

国民経済計算については、つい先頃固定基準年方式から連鎖方式に変更されたばかりで、これによりバイアス値はかなり小さくなったはずですが、にもかかわらず昨年10-12月期のGDPデフレータ値は-1.6と、より悪化の一途をたどっています。

経済企画庁では、よりバイアスが小さくなるフィッシャー型の最終消費支出デフレータ(リンク先はPDF)も算出しています。 それによれば、食料とエネルギー関連を除いた物価変動は2005年7-9月期で前年同期比-1.0%です。 さらに、性能向上の著しいパソコンを除いた指標も出ており、それは-0.8%となっています。これは7-9月のデータですので、10-12月はさらに下落幅が拡大していると思われます。

このようなデータを見ればCPIの上方バイアスは少なくとも1%はあると考えるべきでしょう。金融政策の決定にCPIを参照するのはかまいませんが、その目標値が0%では、実質デフレ目標となることを忘れていはいけません。少なくとも、CPIで2%、できれば3%までは解除はするべきでないと思います。

http://www.asahi.com/business/reuters/RTR200602240176.html:

福井総裁は「失敗を恐れてばかりはいられないところがある。政策は、先行きの情勢を読みながら行っていくため、リスクを取って政策行動していく」と述べた。ただ、総裁は、失敗を恐れず、何でもやるというわけではないとし「日々真剣勝負で、合議制で責任をまっとうする」と述べた。

総裁は上の記事によると「リスクを取る」とおっしゃっているのですが、そのリスクを受けるのは国民であって、総裁御自身ではないですよね?世間ではそういうのは普通「リスクを取る」とは言わず、単に「無責任な行動」と言います。

あ、それとも、解除の結果まずいことが起こった場合には、何らかの責任を取るということなのでしょうか。その場合は単に総裁が辞めるだけでなく、日銀法を改正してほしいものですねえ。

とりあえず私は資産構成を変更しようと思います。

2006年03月03日 未分類 トラックバック:2 コメント:0

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