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デフレから脱却したのか?

コアCPI(食料とエネルギーを除いた消費者物価上昇率)が二ヶ月連続前年同期比でプラスになったということで、日銀は「もうデフレからは脱した、これからはインフレを警戒しなくてはいけない」という空気になっているようです。

実際、原油価格の高騰を受け、ガソリンを始めとして諸物価が上がりはじめています。生活感覚では、もうインフレ時代になったと感じている人が多いのではないでしょうか。

今日、朝日新聞の折込みに「私の財産」というフリーペーパーがはさまれていたのですが、それに「森永卓朗さんに聞く」という記事がありました。そこからの抜粋です。

-- デフレからインフレの変わり目は今ですか?

森永 多分、今年中に来ると思いますよ。秋までには来ると予想しています。ですが、それほどすごいインフレにはならないでしょう。せいぜい1%~2%程度くらいと見ています。その程度のリスクを取ることを考えたほうがいいですね。

ではもうデフレに戻る心配はないのでしょうか。私は疑問をもっています。

それは、現在のインフレは金融政策の効果というより、原油価格の高騰が原因と思われる点。つまり、原因が何であってもインフレ率がプラスになりさえすればOKなのか?という疑問です。

デフレは1994年から始まりもう12年も続いていますが、実は1997年に一度GDPデフレータがプラスに転じたことがありました。原因はもちろん消費税増税です(3%→5%)。もしも原油価格上昇によるインフレでデフレから脱却できるのなら、このときの消費税増税でもデフレが終了したはずです。ところが実際には増税は景気に冷水を浴びせ、デフレと失業をさらに深刻にしただけでした(増税直前は駆け込み需要で良かったが、その後は悲惨)。

原油価格高騰も増税と同じく、消費を増やすよりは減らす方向に働くはずです。

もちろん、実質所得低下という効果はあっても、インフレ期待さえあれば、「今消費しないと将来はさらに高くつく、だから今のうちに買っとこう」という心理が働き、それが景気を牽引するという可能性もあります(→山形さんの消費税率ジワジワ上げによるデフレ脱出法)。

しかし、現在の原油価格が投機的なものであり長続きはしないと人々が考えるならば、これはインフレ期待どころかデフレ期待につながります。その場合は上のような効果は期待できず、やはり景気は悪化することになるでしょう。

これが素人の杞憂ならいいんですが…
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2006年05月10日 金融政策 トラックバック:1 コメント:0

アジア版ユーロ?ハァ?

http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/05/05/20060505000001.html より。


韓中日3カ国、「アジア版ユーロ」を共同研究へ

 ヨーロッパのユーロのようにアジア地域のどこでも使える共通通貨の導入をめざし、韓国・中国・日本の3カ国が政府レベルの共同研究を開始することで合意した。



共通通貨を使用するということは、自国の金融政策を放棄することに等しいわけですが。いったい何考えてるんでしょうこの人達は。ユーロを導入したEU諸国と導入しなかったイギリスの経済の状況を見比べてよく考えてほしい。

各国の中央銀行トップは手をこまねいてていいのかなあ。日銀総裁、今こそちゃんと発言しないと、インタゲで裁量政策が行えなくなるどころじゃない。あんたたち丸ごと、北京(or上海or香港)あたりに設置されるアジア中銀の下部組織に成り下がっちゃいますよ。

参考: おとぎばなし:ぐろぉばる金融

2006年05月05日 金融政策 トラックバック:1 コメント:1

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